奈良は斑鳩。
聖徳太子で有名な、法隆寺があるところです。
今回レポートするのは、法隆寺の裏山の中にあるお寺、松尾寺(まつおでら)です。
斑鳩の仏像巡りをしていた私。
ちょっと時間が余ってしまったから、どこか行けるお寺はないかなー
と探していたところ、地図で発見しました。
「松尾寺」
でも、ずいぶんと山の中にありそう。
仏像旅はレンタサイクル派なワタクシです。
あまりに自転車ではいけないようなところだと困る!
こんなとき頼りになるのが、タクシーの運転手さん。
特に奈良や京都のタクシーの運転手さんは、観光客をたくさん乗せてるので、道にくわしいのです。
「すみません、松尾寺って結構山の中ですかね?」
法隆寺の参道に車をとめていた運転手さんに訪ねてみました。
すると、こんな返事がかえってきました。
「いやいや、そんな大した山じゃないよ。
何、自転車?
おねえちゃんの足だったらたぶん片道20分くらいだなー」
それくらいなら余裕だ!
しかも、運転手さん曰く、道もしっかりしてるとか。
「看板が出てるから、それ見て進みな」
なるほど。
道に看板が出てるなら、迷う心配もない。
よし、決定。
お寺までの道のりは険しすぎる修行道・・
運転手さんに笑顔でお礼を伝えて、自転車で走る!
看板が出てきたので曲がる!
またまた看板が出てきたので、曲がる!
看板の通りに進む!
気づくとこんな景色。
・・・や・ま?
ぎゃーーーん
山道じゃないかーーー!!!!!
枯れ葉が敷き詰められた、結構な傾斜な山道が目の前に。
引き返すか、どうするか。
迷った私に、通りすがりのおばちゃんが言いました。
「自転車持って登る人もたまにいるわよ。」
登ってしまえば、また別の車が通る道があるらしいので、そこから降りることができる。
今から引き返して別の道を行くよりも、この目の前にある山道を自転車と一緒に登った方がいいかもしれない。。
なんやかんやと、自問自答しながら、私が出した結論。
登山 with 自転車。
そこから40分。
岩がごつごつしたような道だったり、丸太がゴロゴロしてるような道だったりを
汗だくでひいひい行って登った後、ようやく山門が出てきました。
助かった・・
冗談じゃなく、そんな思い。
11月の寒い山の上。
私はひとりハァハァ言いながら、半袖でご本尊へと通じる石段を登り始めました。
仏像に会えるか、会えないか・・!!??
Tシャツな私の目の前にあらわれた大きな本堂。
いかにも「見せてない」感が漂う感じ。
ああーー嫌な予感。
汗を拭きながら、本堂の正面にまわってみる。
私の期待を裏切るべく、予感は的中してしまった。。
正面にまわってみても扉は開いていない。
言ってしまえば、人の気配すらないじゃないか!!
嗚呼!!号泣
残念すぎる。
残念すぎるぞ!!!
重い自転車を持っての40分登山は何だったのか・・
口から魂が出てきそうなくらい呆然とした。
ここまでの道のりを物語るような、キレイな景色よ。
なにかもの悲しい感じが写真でも伝わるような・・笑
が。
ここまで来たら、ただでは帰れないのが仏像ガールよ。
とにかくやることは
お寺をくまなく散策することと、お寺の人を探すこと。
そこそこ大きな境内を歩いていると、
小さなお堂の横に、「納経所」という文字を発見!!
ヤッターー
茶さじの手を1000本持った観音さま
やっとこさ見つけたお寺の人に朱印をいただきながら、
このお寺のご本尊のことを聞いてみる。
「ご本尊さまは拝観できないんですか?」という私の質問には、
「あぁ、1年に一度だけなんですよ。」というこたえ。
しかも、11月18日だかその辺のご開帳だそうで、
ちょうどこないだ終わった、ってことだった。
これまたガックシ。
どこからどう見ても肩を落としている私。
ご朱印を書いてくださったお寺の人は、可哀相に思ったのか、
「写真なら・・」と言って、ご本尊千手観音さまの写真を見せてくれました。
感動><
写真でみるご本尊さまは、木造で男らしい顔立ちの千手観音さまでした。
すごいのは、手。
実際に千本の手をもつ観音さまとして有名なのは、
大阪・葛井寺(ふじいでら)の観音さまだけども、
こちら松尾寺の観音さまも、千本の手を持っているのです!
でも、その千本の手というのは、葛井寺のそれとはちょっと様子がちがっていて、
ここの観音さまは、稚拙とも思われそうな小さな手を、ぶぁーーっと光背のように、観音さまの背後をぐるりと飾っているのです。
これはこれは!!
実際に拝観できなかったのはとっても残念だけど、
写真でも見ることができてよかったー♪
やけにかっこいい大黒天さま!
ずうずうしいまでに「なにか拝観できる仏像はないですか?」とお寺の人に聞いてみたところ、すぐ横のお堂にある「大黒天」だったら、いつでも拝観可能だという。
七福神のひとりとしても有名な大黒天さま。
正直いって大して興味はなかったけど(←失礼)、拝観をお願いした。
が、これがこれが大当たり!!!
この松尾寺にある大黒天さまは、
私たちが普段から馴染みのある
でっぷりとして、にこーっと笑って、米俵に乗っている「あの」大黒さまとは違ったのです。
そうだな。
例えるなら、【青年】。
若々しくて、キリッとした顔立ち。
唇もギュッとしばって、
その厳しい表情は「戦いの神」であったときの姿が想像できる。
7頭身でスタイルもいい。
実は、これが昔の大黒天の姿だったんだとか!
▼このサイトで写真が見られます
http://www.city.yamatokoriyama.nara.jp/kurasi/kyoiku/bunkazai/daikoku.htm
この大黒天さまがかなり気に入ってしまって、
帰り際に売店で写真を買って、山を降りた仏像ガールでした。
あ。
帰りの道は、舗装されたアスファルトの道で、
下りだったこともあり、アッ!という間に町までおりることができました。笑
はぁーー
苦労して登った甲斐あって、
すてきな仏像さまとの出会いがありました♪
めでたし、めでたし。



