飛鳥時代につくられた法隆寺。
聖徳太子ゆかりのこのお寺には、たくさんの古い仏像がいらっしゃいます。
その中でも、明治時代くらいまでずーーっと長い間、
お寺の人たちでも拝むことができなかった秘仏(ひぶつ)があります。
その名も、【救世観音(くせかんのん)】さま。
この方がいらっしゃるのは、法隆寺の端の方にある八角の建物、夢殿(ゆめどの)。
今でも秘仏として、お厨子の中で大切にされています。
そのご開帳は、年に2回。
春と秋に行われているのですが、私が行ったのは秋のご開帳。
とは言っても、、
この救世観音さまはとっても有名人で、
「大和路の仏像」だとか「飛鳥の仏像をみる」だとかそんなような感じの本には、
必ずと言っていいほど、写真が登場するくらいの方。
会う前から、写真は何度も見てるわけだから、
それなりの親近感も覚えちゃったりして、
いわゆる「秘仏ご開帳」でドキドキするのとはまたちょっとちがう気持ちです。
法隆寺には今まで何度かきているけど、
実は夢殿に入るのは今回がはじめて。
法隆寺は、大きく分けて西と東に分かれるのですが、
五重塔や講堂があったりして、いつもワイワイ盛り上がっているのは、西。
一方東は、っていうと境内もそう大きくなくて、
あるのは夢殿や、絵殿とかの比較的小さい建物だけ。
しかも、夢殿にある仏像はすべて秘仏。
さらに西と東は拝観料も別なので、
特に今までは東の方にいく用事がなかったのです。
ということで、初の夢殿!
八角の中にある、夢の世界・・!
ハッピーなことに、今日は晴天!
八角の建物が青空に映えてキレイ!
受付をしている気さくなおっちゃんが、丁寧に
「この階段をあがって、右に進んだところに救世観音さまがいらっしゃるからね」
と教えてくれました。
ドキドキしながら右に曲がって、若干暗いお堂の中を見てみると、、
いらしたっっ!!!!!
| おじいちゃんもおばあちゃんも観音さまに夢中 |
お堂には鉄格子がはめられていて、
うまく顔を寄せていかないと全体像はよく見えない。
でも、確かにいらっしゃる!!!
本物だぁーーーーー!!!!
観音さまと私の距離は3〜4mくらい。
決して近いとは言えないその距離だけど、
密かにライトアップされて輝いている救世観音さまがいらっしゃるではないか!
飛鳥時代につくられた仏像特有の、大きく開いた目。
宝珠を抱えて、ちょっと不思議なかたちをした手。
裾がくるんくるんと丸まって広がった衣。
頭にのせた大きな冠。
どれをとっても、私が長いこと写真で目にしていた、あの方にまちがいないのです。
ああ、本物だ。
ああ、本人だ。
私の頭の中に浮かんでくることばはそればかり。
遠い存在を近くに感じたのか、
近くに感じていた存在が遠かったのか、
その辺のココロの距離感は正直よくわからないけど、
「本人に会えた」
そのことだけで、とてつもなく私のココロはハッピーになってしまったのです。
夢殿の八角形をぐるっと一周したあと、
「本当に本人だったよな?」
と思って、もう一回ぐるっとまわって、
確かにいらっしゃったのが救世観音さまであることを再確認して、私は夢殿をあとにしました。
たくさんの仏像に出会う旅をしている私だけど、
やっぱり日本の仏教美術のスタート地点にいる、
法隆寺の仏像は、私にとってはとてつもなく特別なものであることを強く感じた出会いでした。
| お寺の名前 | 法隆寺 夢殿(ほうりゅうじ ゆめどの) |
|---|---|
| 住所 | 〒636-0115 奈良県生駒郡斑鳩町法隆寺山内1の1 |
| 電話番号 | 0745-75-2555 |



