印相(いんそう)って?仏像は手の意味がわかると身近になる!

こんにちは、仏像ガールです。
今日は、仏像のことを知るときに、とーーっても大切な「手」についてのお話です。

仏像の手のかたちは私たちへのメッセージ

私たちのように、言葉を使っておしゃべりできない仏像は、体のあちこちを使って私たちにメッセージを届けてくれています。特に大切なのは、「手」。

仏像の手のかたちは様々あって、それを「印(いん)」とか「印相(いんそう)」と言います。印にもたくさん種類があって、○○印のように、前にいろんな名前が付きます。漢字ばかりで難しく感じてしまいそうな印の名前ですが、意味を知れば、仏像をとても身近に感じることができるので、ぜひチェックしてみてくださいね。

ここでは、よく見かける仏像の印とその意味・発しているメッセージについて紹介します。

施無畏印(せむいいん)

施無畏印は、手をパーにして、手のひらを私たちに向けて見せている姿で、代表的な印のひとつです。
もう、最初から難しそうな名前ですが…笑  心配しないでくださいね、大丈夫。ついてきてください。
…という意味です。(え?)
ひとことでいうと、「怖くないよ」「心配しないで」「安心してね」という意味なのです。
施無畏という漢字をじっくり見てみると、「畏れ(おそれ)」を「無くす」ように「施す(ほどこす)」という意味なのです。
施無畏印。文字だけみると諦めそうになりますが、もう大丈夫ですね。笑

与願印(よがんいん)

与願印は、施無畏印とよく対になる手のかたちで、 手をパーにして、手のひらを下に向けている姿です。
立っている像(立像)の場合は、手を下に向けてスッと下ろしていて、座っている像(座像/坐像)の場合は腿の上に手のひらを上にしてのせています。
この手は、その名の通り 「願い」を「与える」という意味です。